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TAVATABITO BLOG

コロッケを作った話


 

イラストエッセイを、ずいぶん長いこと更新していませんでした。
もしかすると、「まだ描いていたの?」と思われているかもしれません。ご無沙汰しています。

 

ここでは megu.mego に絵を描いてもらいながら、フィンランドでの出来事や、ホームステイで感じた小さな発見を綴っています。

 

そして今年の夏、2026年。
またフィンランドへ行くことになりました。

 

飛行機のチケットを取ると、毎回同じことを考えます。

 

「今年は、何を作ろうかな」

 

ホストファミリーへ、日本食をふるまうのが、いつの間にか恒例になっているのです。
これまで、そばを茹でたり、おいなりさんを作ったり、卵焼きを巻いたり、から揚げを揚げたり。日本では当たり前の料理でも、向こうではちょっとしたイベントみたいになる。

 

そんな中で、今でも忘れられないのが「コロッケハプニング」です。

 

その年、私は「じゃがいも好きのフィンランド人なら、絶対コロッケを好きなはず!」と確信していました。
フィンランドの食卓には、茹でたじゃがいもやマッシュポテトが本当によく並ぶ。だから、これは間違いない、と。

 

ホストマザーに「今日はキッチン借りるね」と宣言して、料理スタート。

 

玉ねぎを刻んでいると、通りがかったママが、

「玉ねぎを切っているのね」

と、にこにこ。

 

次に、茹でたじゃがいもを潰していると、

「あら、じゃがいもを潰しているのね」

と、また興味深そうに覗いていく。

 

“いったい何ができるんだろう?”
そんな空気がキッチンに漂っていて、こちらもちょっと楽しい。

 

ところが。

成形作業に入ったあたりで、ママがついに立ち止まり、目を丸くして言いました。

「また、じゃがいもを作っているの?!」

私は思わず吹き出してしまった。

 

たしかに、潰したじゃがいもを、またじゃがいもの形に戻しているように見える。
説明されなければ、かなり謎の作業だ。

 

「中にはひき肉と玉ねぎも入ってるんだよ」
「ちゃんと味もついてるんだよ」

 

そう説明すると、ママは「へぇぇ…!」とさらに興味津々。

 

そして、揚げたてのコロッケを食卓へ運んだ瞬間。
サクッという音と一緒に、家族みんなの顔がぱっと明るくなった。

 

「おいしい!」
「これは危険!止まらない!」

 

予想通り、じゃがいも料理として大成功。

 

でも、実はその日いちばん人気だったのは、コロッケそのもの以上に――中濃ソースでした。

 

「何が入ってるの?」
「フルーツ? だから甘いのね!」
「でもスパイスの味もする!」

 

ボトルを囲みながら大盛り上がり。
フィンランドの静かな夏の夕暮れに、日本の茶色いソースがこんなにハマるなんて、あの時は思ってもいませんでした。

 

異国で料理をすると、食べ物というより、“文化”を手渡している感覚になることがあります。

 

そして不思議なことに、日本では普通すぎて気にも留めない料理ほど、海外では強く記憶に残る。

 

だからもし、フィンランドで誰かに日本食を作る機会があるなら。
私は声を大にしておすすめしたいです。

 

コロッケ(のソース)、かなり喜ばれます。

 

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【イラスト担当megu.megoより一言】

ネイルサロンをやってます。北欧テイストも得意なので、ぜひインスタフォローしてください。

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